もうすぐクリスマスですね。
ヨーロッパでは昔からキリストの誕生を祝う大切な儀式です。
イエス・キリストが誕生した時に東方の博士3人が貢物をもってイエスが生まれた馬小屋を
訪ねます。その時の貢物、今でいうところのバースデープレゼントなんでしょうけれど、
それが黄金、乳香、没薬だったということはとても有名な話です。
乳香と没薬はフランキンセンスとミルラですので、今のアロマテラピーにも欠かせない
重要な香りです。
その他にもクリスマスに因んだ香りがいくつかありますのでご紹介します。
お気に入りの1本を見つけてクリスマスを楽しんでみてはいかがでしょう。
フランキンセンス
先ほども述べましたがイエスに贈られたプレゼントの1つです。
古代エジプトの頃には宗教儀式で薫香として用いられていました。
神秘的な香りは心を鎮めるだけではなく、美容にも適していて
細胞成長作用があることから、スキンケア、特にエイジング肌に最適な精油です。
古代への妄想をかきたててくれる、私の好きな香りの1つです。
ミルラ
フランキンセンスと同じくイエスに贈られたプレゼントの1つです。
古代エジプトにおいて神殿でよく焚かれていたものです。
古代エジプトといえばミイラ、ミイラを作る時の殺菌防腐剤としても
有名な香りです。
マウスケアに優れているので、師走の忙しい時期に免疫力が落ちて
口内炎が出来たり、また虫歯予防や口臭予防、風邪の予防のためにも
希釈してうがい液を作っておくとよいでしょう。
ブランデーなどのアルコール50mlに対して10~15滴で…
オレンジ・スィート
ヨーロッパではクリスマスの時期になるとオレンジポマンダーを窓辺に吊るしたり、
クリスマスツリーのオーナメントとしてぶら下げたりします。
オレンジポマンダーには魔除けの意味がありました。元々ペストなどの感染症を
予防するために庶民の間で作られたものですので、風邪などの病気も悪魔にとりつかれた
ように思っていたのかもしれません。
オレンジポマンダーはオレンジとクローブで作りますので、どちらも感染症予防や
空気清浄作用があります。
オレンジの香りは性別を問わず好まれ、どこか温かさが感じられるので、
心と身体の両方にぬくもりを運んできてくれるでしょう。
モミ
クリスマスツリーに使われることで有名なマツ科の針葉樹です。
雪に覆われる季節でも深い緑色の葉を枯らすことのない強い植物です。
緑の森の香りには殺菌作用やデオドラント作用もあるため、本物のモミの木の
ツリーが手に入らなくても、モミの精油でを芳香浴をすればたちまちにドイツやカナダ
のモミのクリスマスツリーを思い浮かべることができるでしょう。
ドイツやカナダ、というのは私の個人的なイメージです。
ドイツのクリスマスマーケット、一度は行ってみたいですね。
サイプレス
古代から「神聖な木」とされていて、十字架もサイプレスで作られたのではないかと
言われています。また、ヨーロッパでは教会や墓地によく植えられている、とのことで
キリスト教とはご縁の深い香りです。
日本名は「糸杉」なので、国内の山々でも見かけられるのではないでしょうか。
この香りを嗅ぐと森林浴をしたあとのようなリフレッシュ効果を得られます。
シダーウッド
シダーウッドはとても堅い木で殺菌、防虫効果もあるため遥か昔から神殿を作る
ために使われてきました。聖書の中にもよく登場するヒノキ科の針葉樹です。
前述のサイプレスも同じヒノキ科の針葉樹です。
日本でもヒノキは丈夫で堅く防虫作用もあることから、家屋や風呂、あるいは棺の材料
として今も使われていますよね。
大き目のブロックや、小さくして袋に詰められたものが防虫剤として売られています。
防虫防カビ剤としてクローゼットに吊るしてみては??
パイン
パインの精油というと、よくパイナップルと間違えられるのですが、
パイナップルではなくパインニードルといってマツ科の針葉樹です。
寒さの中でじっくりと育ったパインはとても強く家具などの材料として使われます。
我が家の子供たち(といってももうオッサンとオバサンですが)の勉強机は
国産パインで作られたものを北海道旭川から届けてもらいました。
シンプルなデザインで、今は孫の勉強机になっています。
勉強机ではなく遊び机ですね。汚れてきてはいますが、しっかりとしているので
ひ孫まで使ってくれたら嬉しいなぁと思っています。
それほど強いパインですから、心身を元気にしてくれます。
昔のヨーロッパでは、クリスマスのころは雪が積もって寒かったことでしょう。
お天気が悪いと気分がすぐれなくなる、そんなときにパインの香りが人々を元気に
タフにしてくれてたのではないかと想像できます。